自分の死後に必要となる事務処理は膨大
- 親族・知人への連絡
- 市区町村への諸手続き
- 葬儀・埋葬・お墓に関する手続き
- 医療費・入院費等の清算
- 老人ホーム等の施設利用料等の清算
- 生活用品・家財道具等の整理、処分
- 住居の処分・解約
- クレジットカードや携帯・水道光熱費等の様々なサービスの解約・清算
- インターネット上のアカウント削除(解約・退会)デジタル遺品の整理
- 銀行や証券口座の解約
私も親の事務処理をやりましたがまあ時間がかかる。親だからやらなきゃならなくてやりましたがこんなこと相続人でなければやりません。
こうした事務処理の手続きには相続人以外が行うとなると委任状が必要になったりとどれだけ手間のかかることか!
独身者は相続人がいない確率が上がります。こんな大変な事、いったい誰がやってくれるのか今から考えておいた方がいいです。
万一のことはいつあってもおかしくありません。独身者は遅くともご両親が亡くなったタイミングを目安に、ご自身の死後のことも考えておく必要があります。
死後の手続きを誰にやってもらうか決める
死後の様々な事務処理を、生前に依頼しておくことを「死後事務委任契約」といいます。
契約書を交わしておくことで自分の死後の諸々の手続きを依頼した人にやってもらうことができます。依頼する相手は友人や親族以外にも弁護士・税理士・司法書士・行政書士・事業会社などにも頼むことができます。
費用は依頼先やどこまで頼むかによって異なります。
- 契約書作成 数十万円
- 公正証書 公証人役場手数料 11000円
- 実行するための報酬 50万円~
- 預託金(葬儀費用や遺品整理等先に見積もって事前に預けておく)
上記のような方法のほかにも「おひとりさま信託」という三井住友信託銀行が2019年12月にサービスの提供が始まりました。エンディングノートの希望通りをサポートしてくれて生前はSNSで安否確認も行ってくれるサービスです。ただし信託金額は最低300万円~と大変高い費用です。
エンディングノートに整理する
エンディングノートを書くなんで忙しく働いている時にはリアリティーがないかもしれません。
でも、エンディングノートを書きすすめていくと普段なかなか考えないけど実は考えておいた方がいいことに向き合うことができます。
- 預金・金融資産や財産の一覧
- 加入している保険の一覧
- 医療・介護についての希望
- 葬儀やお墓の希望
- 相続のついての希望もしもの時連絡してほしい人のリストなど
市販のエンディングノートは書くべき内容が網羅されているので便利です。財産内容は変動がありますし、葬儀などの様々な希望も気持ちの変化が起きることもありますので1年に一回とか3年に一回とかエンディングノートを書く日を決めて見直しするとなお良しです。
自分の葬儀も生前予約もあり自分でどんなお葬式にしたいかプランニングして前払いをすることで相続人がいない方は対応ができるそうです。
お墓のどうするか?自分の後お墓を継ぐ人がいない場合は墓じまいも必要になるかもしれません。継ぐ人がいないと今のご先祖様もろとも数十年後は無縁仏になってしまいます。無縁仏は仕方ないとしても管理していないお墓が荒れ果てることを想像するとご先祖様に申し訳ないように思います。
墓じまいをしてご先祖様ごとお墓の引っ越しをし永年一緒にいられる方法に樹木葬や海洋散骨などもあります。
ペットを飼っている方は自分の死後のペットの世話をしてくれる人・方法も準備が必要です。
そしてデジタル遺品といわれるパソコンやスマホの情報の管理。パスワードなどをどうするか、見つけてほしい情報(ネット銀行・ネット証券等)と見られたくない情報の整理。
相続人がいなくて自身の財産を寄付したい人・所・団体等がある場合は必ず遺言書が必要になります。書かずに逝ってしまった場合は国庫行です。
50歳代お一人さま、同じ境遇の方にもお役に立てたら幸いです。人生いろいろなので今はお一人さまでも先はどうかは判りません。どんな人生にしたいかは早くから考えて準備ができる方がやはりいいですね。後悔しない人生にしていきたいです。人生を楽しんで生きましょう!